なぜ相続税というものがかかるのか
■富の集中化を抑制し社会的不公平をなくす。
◆財産をもつものと、持たないものとの社会的不公平が拡大する。
■社会の恩恵に対するお返し。
◆その人の努力であるが、社会全体の仕組みや経済制度の恩恵
■棚ぼた財産への課税
◆不労所得者から税金を払ってもらう
■最後の所得税
◆所得の補足が必ずしも完全でないことから
■贈与税は相続税逃れの見張り番
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相続財産とは
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相続税の基礎控除
定額控除 比例控除
3,000万円 600万円×法定相続人数
基礎控除額
3,000万円
3人×600万円
||
4,800万円
平成27年1月1日から
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税額の加算・減算
相続税の2割加算

相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫(直系卑属)を含みます。)および配偶者以外の人である場合には、その人の相続税額にその相続税額の2割に相当する金額が加算されます。

例えば、以下の方は相続税額の2割加算の対象になります。

1)被相続人から相続または遺贈により財産を取得した人で、被相続人の配偶者、父母、子ではない人(例示:被相続人の兄弟姉妹や、おい、めいとして相続人となった人)

2)被相続人の養子として相続人となった人で、その被相続人の孫でもある人のうち、代襲相続人にはなっていない人

相続税額の2割加算が行われる場合の加算金額 = 各人の税額控除前の相続税額×0.2

ただし、相続時精算課税に係る贈与を受けている人で、かつ、相続開始の時までに被相続人との続柄に変更(養子縁組の解消等)がある場合は、計算が異なります。 

贈与税額控除

相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内(死亡の日からさかのぼって3年前の日から死亡の日までの間)に暦年課税に係る贈与によって取得した財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算します。

また、その加算された贈与財産の価額に対応する贈与税の額は、加算された人の相続税の計算上控除されることになります。

加算される価額の基になる贈与財産の範囲と控除する贈与税額は次のとおりです。

(注)被相続人から相続や遺贈により、租税特別措置法第70条の22直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税)第12項第2号および租税特別措置法第70条の23直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税)第12項第2号に規定する管理残額以外の財産を取得しなかった人(相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得している人を除きます。)については、相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税に係る贈与によって取得した財産であってもその価額は、相続税の課税価格に加算されません。

 


配偶者の税額軽減
未成年者控除

未成年者控除の額

未成年者控除の額は、その未成年者が満18歳(注1)になるまでの年数1年につき10万円で計算した額です。

また、年数の計算に当たり、1年未満の期間があるときは切り上げて1年として計算します。

(例)?例えば、未成年者の年齢が159か月の場合は、9か月を切り捨て15歳で計算します。この場合、18歳(注1)までの年数は3年になります。したがって、未成年者控除額は、10万円×3年で30万円となります。

なお、未成年者控除額が、その未成年者本人の相続税額より大きいため控除額の全額が引き切れないことがあります。この場合は、その引き切れない部分の金額をその未成年者の扶養義務者(注2)の相続税額から差し引きます。

また、その未成年者が今回の相続以前の相続においても未成年者控除を受けているときは、控除額が制限されることがあります。

(注1) 「18歳」とあるのは、令和4331日以前の相続または遺贈については「20歳」となります。

(注2)扶養義務者とは、配偶者、直系血族および兄弟姉妹のほか、3親等内の親族のうち一定の者をいいます

障害者控除

納税者自身、同一生計配偶者または扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを障害者控除といいます。

なお、障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます。

区分

控除額

障害者

27万円

特別障害者

40万円

同居特別障害者(注)

75万円

(注)同居特別障害者とは、特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族で、納税者自身、配偶者、その納税者と生計を一にする親族のいずれかとの同居を常況としている人です。

障害者控除の対象となるのは、次のいずれかに当てはまる人です。

1)精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人

この人は、特別障害者になります。

2)児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定により、知的障害者と判定された人

このうち重度の知的障害者と判定された人は、特別障害者になります。

3)精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人

このうち障害等級が1級と記載されている人は、特別障害者になります。

4)身体障害者福祉法の規定により交付を受けた身体障害者手帳に、身体上の障害がある人として記載されている人

このうち障害の程度が1級または2級と記載されている人は、特別障害者になります。

5)精神または身体に障害のある年齢が満65歳以上の人で、その障害の程度が(1)、(2)または(4)に掲げる人に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人

このうち特別障害者に準ずるものとして市町村長、特別区区長や福祉事務所長の認定を受けている人は特別障害者になります。

6)戦傷病者特別援護法の規定により戦傷病者手帳の交付を受けている人

このうち障害の程度が恩給法に定める特別項症から第3項症までの人は、特別障害者となります。

7)原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定により厚生労働大臣の認定を受けている人

この人は、特別障害者となります。

8)その年の1231日の現況で引き続き6か月以上にわたって身体の障害により寝たきりの状態で、複雑な介護を必要とする(介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態にあると認められる)人

この人は、特別障害者となります。

相次相続控除

今回の相続開始前10年以内に被相続人が相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得し相続税が課されていた場合には、その被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人の相続税額から、一定の金額を控除します。

相次相続控除のイメージ図、例示

相次相続控除が受けられる人

相次相続控除が受けられるのは次のすべてに当てはまる人です。

1)被相続人の相続人であること。

この制度の適用対象者は、相続人に限定されていますので、相続の放棄をした人および相続権を失った人がたとえ遺贈により財産を取得しても、この制度は適用されません。

2)その相続の開始前10年以内に開始した相続により被相続人が財産を取得していること。

3)その相続の開始前10年以内に開始した相続により取得した財産について、被相続人に対し相続税が課税されたこと。

相次相続控除の額

相次相続控除は、前回の相続において課税された相続税額のうち、1年につき10パーセントの割合で逓減した後の金額を今回の相続に係る相続税額から控除しようというものです。

各相続人の相次相続控除額は、次の算式により計算した金額です。

各相続人の相次相続控除額の金額の計算式

A:今回の被相続人が前の相続の際に課せられた相続税額

この相続税額は、相続時精算課税分の贈与税額控除後の金額をいい、その被相続人が納税猶予の適用を受けていた場合の免除された相続税額ならびに延滞税、利子税および加算税の額は含まれません。

B:今回の被相続人が前の相続の際に取得した純資産価額(取得財産の価額+相続時精算課税適用財産の価額−債務および葬式費用の金額)

C:今回の相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得したすべての人の純資産価額の合計額

D:今回のその相続人の純資産価額

E:前の相続から今回の相続までの期間(1年未満の期間は切り捨てます。)

なお、被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人のうちに農業相続人がいる場合は、一部の計算が異なります。詳しくは申告書の様式をご覧ください。

 

外国税額控除

居住者が、その年において外国の法令により所得税に相当する租税(以下「外国所得税」といいます。)を納付することとなる場合には、次の算式で計算した控除限度額を限度として、その外国所得税額をその年分の所得税額から差し引くことができます。

控除限度額

所得税の控除限度額は、次の算式で計算します。

1)所得税の控除限度額=その年分の所得税額×(その年分の調整国外所得金額/その年分の所得総額)

また、その外国所得税額が所得税の控除限度額を超える場合には、次の算式(2)で計算した金額(以下「復興特別所得税の控除限度額」といいます。)を限度として、その超える金額をその年分の復興特別所得税額から差し引くことができます。

2)復興特別所得税の控除限度額=その年分の復興特別所得税額×(その年分の調整国外所得金額/その年分の所得総額)

(注1)「その年分の所得税額」とは、配当控除や住宅借入金等特別控除などの税額控除、災害減免額を適用した後の所得税額をいいます。

(注2)「その年分の所得総額」とは、純損失または雑損失の繰越控除や上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除などの各種繰越控除の適用を受けている場合には、その適用前のその年分の総所得金額、分離長(短)期譲渡所得の金額(特別控除前の金額)、一般株式等に係る譲渡所得等の金額、上場株式等に係る譲渡所得等の金額、申告分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、退職所得金額および山林所得金額の合計額をいいます。

(注3)「その年分の調整国外所得金額」とは、純損失または雑損失の繰越控除や上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除などの各種繰越控除の適用を受けている場合には、その適用前のその年分の国外所得金額(非永住者については、国外所得金額のうち国内において支払われ、または国外から送金された国外源泉所得に係る部分に限ります。)をいいます。ただし、国外所得金額がその年分の所得総額に相当する金額を超える場合は、その年分の所得総額に相当する金額となります。

(注4)「その年分の復興特別所得税額」とは、基準所得税額(その年分の所得税額)に2.1パーセントの税率を乗じて計算した金額をいいます。

なお、国外転出をする場合の譲渡所得等の課税の特例の対象となった資産の譲渡等により生じる所得に係る外国所得税(日本以外の国または地域の居住者等として課されるものに限ります。)を納付することとなる場合で、一定の要件を満たすときは、当該外国所得税額を国外転出の日の属する年において納付することとなるものとみなして外国税額控除の計算をすることができる制度があります。

居住者に係る外国税額控除の対象となる外国所得税の範囲

外国所得税に含まれるもの

外国所得税とは、外国の法令に基づき外国またはその地方公共団体により個人の所得を課税標準として課される税をいい、外国またはその地方公共団体により課される次のものを含みます。

1超過所得税その他個人の所得の特定の部分を課税標準として課される税

2個人の所得またはその特定の部分を課税標準として課される税の附加税

3個人の所得を課税標準として課される税と同一の税目に属する税で、個人の特定の所得につき、徴税上の便宜のため、所得に代えて収入金額その他これに準ずるものを課税標準として課されるもの

4個人の特定の所得につき、所得を課税標準とする税に代え、個人の収入金額その他これに準ずるものを課税標準として課される税

外国所得税に含まれないもの

外国またはその地方公共団体により課される税であっても、次のものは外国所得税に含まれません。

1税を納付する人が、その税の納付後、任意にその金額の全部または一部の還付を請求することができる税

2税を納付する人が、税の納付が猶予される期間を任意に定めることができる税

3複数の税率の中から税を納付することとなる人と外国もしくはその地方公共団体またはこれらの者により税率を合意する権限を付与された者との合意により税率が決定された税のうち一定の部分

4外国所得税に附帯して課される附帯税に相当する税その他これに類する税

居住者に係る外国税額控除の対象とならない外国所得税額

外国所得税であっても、次の税額は、居住者に係る外国税額控除の対象にはなりません。

1通常行われる取引と認められない一定の取引に基因して生じた所得に対して課される外国所得税額

2資本の払戻しなど所得税法第25条第1項各号に掲げる事由により交付を受ける金銭の額および金銭以外の資産の価額に対して課される外国所得税額(その交付の基因となったその法人の株式または出資の取得価額を超える部分の金銭に対して課される部分を除きます。)

3国外事業所等から事業場等への支払につきその国外事業所等の所在する国または地域においてその支払に係る金額を課税標準として課される外国所得税額

4居住者が有する株式または出資を発行した外国法人の本店または主たる事務所の所在する国や地域の法令に基づき、その外国法人の課税標準等または税額等につき更正または決定に相当する処分があった場合において、その処分が行われたことにより増額された外国法人の所得金額相当額に対し、所得税法第24条第1項に規定する剰余金の配当等の額に相当する金銭の支払とみなして課される外国所得税額その他の他の者の所得の金額に相当する金額に対し、これを居住者(居住者と他の者との間に一定の関係がある場合における居住者に限ります。)の所得の金額とみなして課される外国所得税の額

5 居住者の国外事業所等の所在する国又は地域において課される一定の外国所得税の額

6租税特別措置法第9条の8に規定する非課税口座内上場株式等の配当等または同法第9条の91項に規定する未成年者口座内上場株式等の配当等に対して課される外国所得税額

7居住者がその年以前の年において非居住者であった期間内に生じた所得に対して課される外国所得税額

8外国法人から受ける租税特別措置法第40条の51項に規定する剰余金の配当等の額(同項または同条第2項の規定の適用を受ける部分の金額に限ります。)に係る一定の外国所得税額

9外国法人から受ける租税特別措置法第40条の81項に規定する剰余金の配当等の額(同項または同条第2項の規定の適用を受ける部分の金額に限ります。)に係る一定の外国所得税額

10日本が租税条約を締結している相手国等において課される外国所得税額のうち、その租税条約の規定(当該外国所得税の軽減または免除に関する規定に限ります。)によりその相手国等において課することができることとされる額を超える部分に相当する金額または免除することとされる額に相当する金額

11外国において課される外国所得税額のうち、外国居住者等の所得に対する相互主義による所得税等の非課税等に関する法律の規定により、外国居住者等の対象国内源泉所得に対して所得税を軽減し、または課さないこととされる条件と同等の条件により軽減することとされる部分に相当する金額または免除することとされる額に相当する金額

12居住者の所得に対して課される外国所得税額で租税条約の規定において外国税額控除をされるべき金額の計算に当たって考慮しないものとされるもの

国外所得金額

国外所得金額は、次に掲げる国外源泉所得に係る所得の金額の合計額(その合計額が0円を下回る場合には、0円)となります。この国外所得金額につき、純損失または雑損失の繰越控除や上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除などの各種繰越控除の規定を適用しないで計算した金額が、その年分の調整国外所得金額として所得税の控除限度額の計算の基礎となります。

なお、租税条約の適用を受ける居住者については、その租税条約において次の国外源泉所得に関して異なる定めがある場合には、その異なる定めによることとされています。

国外事業所等帰属所得

居住者が国外事業所等を通じて事業を行う場合において、その国外事業所等がその居住者から独立して事業を行う事業者であるとしたならば、その国外事業所等が果たす機能、その国外事業所等において使用する資産、その国外事業所等とその居住者の事業場等との間の内部取引その他の状況を勘案して、その国外事業所等に帰せられるべき所得をいいます。国外事業所等帰属所得の金額は、原則として、その国外事業所等を通じて行う事業につき居住者の各年分の所得の金額の計算に関する法令の規定に準じて計算した場合にその年分の総所得金額、分離長(短)期譲渡所得の金額(特別控除前の金額)、一般株式等に係る譲渡所得等の金額、上場株式等に係る譲渡所得等の金額、申告分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、退職所得金額および山林所得金額となる金額です。

(注)「国外事業所等」とは、租税条約に定める恒久的施設等に相当するものをいいます。

その他の国外源泉所得

次の国外源泉所得をいいます。

1国外にある資産の運用または保有により生ずる所得

2国外にある資産の譲渡により生ずる一定の所得

3国外において人的役務の提供を主たる内容とする一定の事業を行う者が受けるその人的役務の提供に係る対価

4国外にある不動産、国外にある不動産の上に存する権利もしくは国外における採石権の貸付け、国外における租鉱権の設定または非居住者もしくは外国法人に対する船舶もしくは航空機の貸付けによる対価

5所得税法第23条第1項(利子所得)に規定する利子等およびこれに相当するもののうち次のもの

(1)外国の国債もしくは地方債または外国法人の発行する債券の利子

(2)国外にある営業所に預け入れられた預貯金の利子

(3)国外にある営業所に信託された合同運用信託もしくはこれに相当する信託、公社債投資信託または公募公社債等運用投資信託もしくはこれに相当する信託の収益の分配

6所得税法第24条第1項(配当所得)に規定する配当等およびこれに相当するもののうち次のもの

(1)外国法人から受ける剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配、金銭の分配または基金利息に相当するもの

(2)国外にある営業所に信託された投資信託(公社債投資信託ならびに公募公社債等運用投資信託およびこれに相当する信託を除きます。)または特定受益証券発行信託もしくはこれに相当する信託の収益の分配

7国外において業務を行う者に対する貸付金等でその業務に係るものの利子(債券現先取引から生ずる一定の差益を含みます。)

8国外において業務を行う者から受ける次の使用料または対価でその業務に係るもの

(1)工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式もしくはこれらに準ずるものの使用料またはその譲渡による対価

(2)著作権(出版権および著作隣接権その他これに準ずるものを含みます。)の使用料またはその譲渡による対価

(3)機械、装置、車両および運搬具、工具ならびに器具および備品の使用料

9?次の給与、報酬または年金

(1)俸給、給料、賃金、歳費、賞与またはこれらの性質を有する給与その他人的役務の提供に対する報酬のうち、国外において行う勤務その他の人的役務の提供(内国法人の役員として国外において行う勤務および居住者または内国法人が運航する船舶または航空機において行う勤務等を除きます。)に基因するもの

(2)外国の法令に基づく制度で国民年金法、厚生年金保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法、独立行政法人農業者年金基金法および石炭鉱業年金基金法の規定による社会保険または共済に関する制度に類するものに基づいて支給される年金等

(3)所得税法第30条第1項に規定する退職手当等のうちその支払を受ける者が非居住者であった期間に行った勤務その他の人的役務の提供(内国法人の役員として非居住者であった期間に行った勤務その他の一定の人的役務の提供を除きます。)に基因するもの

10国外において行う事業の広告宣伝のための一定の賞金

11国外にある営業所等を通じて締結した保険業法第2条第6項に規定する外国保険業者、同条第3項に規定する生命保険会社または同条第4項に規定する損害保険会社の締結する保険契約等に基づいて受ける年金(年金の支払の開始の日以後にその契約等に基づき分配を受ける剰余金または割戻しを受ける割戻金およびその契約等に基づき年金に代えて支給される一時金を含みます。)

12次の給付補填金、利息、利益または差益

(1)定期積金契約に基づく給付補填金のうち国外にある営業所が受け入れた定期積金に係るもの

(2)銀行法第2条第4項の契約に基づく給付補填金に相当するもののうち国外にある営業所が受け入れた掛金に相当するものに係るもの

(3)国外にある営業所を通じて抵当証券法第1条第1項に規定する抵当証券に基づき締結された一定の契約に相当するものに係る利息

(4)国外にある営業所を通じて締結された貴金属等の売戻し条件付売買に関する契約に係る利益

(5)外貨建預貯金で、その元本および利子をあらかじめ約定した率により円またはその外貨以外の外貨に換算して支払うこととされているものの差益のうち国外にある営業所が受け入れた預貯金に係るもの

(6)?国外にある営業所等を通じて締結された一時払養老保険または一時払損害保険契約等に相当するものに係る一定の差益

13国外において事業を行う者に対する出資につき、匿名組合契約等に基づいて受ける利益の分配

14国内および国外にわたって船舶または航空機による運送の事業を行うことにより生ずる所得のうち国外において行う業務につき生ずべき一定の所得

15租税条約の規定によりその租税条約の相手国等において租税を課することができることとされる所得のうち外国所得税が課されるもの

16上記1から15までに掲げるもののほか、次の国外源泉所得

(1)国外において行う業務または国外にある資産に関し受ける保険金、補償金または損害賠償金等に係る所得

(2)国外にある資産の法人からの贈与により取得する所得

(3)国外において発見された埋蔵物または国外において拾得された遺失物に係る所得

(4)国外において行う懸賞募集に基づいて懸賞として受ける経済的な利益に係る所得

(5)国外においてした行為に伴い取得する一時所得

(6)国外において行う業務または国外にある資産に関し供与を受ける経済的な利益に係る所得

その他の国外源泉所得の金額は、その所得のみについて各年分の所得税を課するものとした場合に課税標準となるべきその年分の総所得金額、分離長(短)期譲渡所得の金額(特別控除前の金額)、一般株式等に係る譲渡所得等の金額、上場株式等に係る譲渡所得等の金額、申告分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、退職所得金額および山林所得金額の合計額に相当する金額となります。

居住者に係る外国税額控除の計算方法

居住者に係る外国税額控除は、外国所得税(居住者に係る外国税額控除の対象となるものに限ります。以下同じです。)を納付することとなる日の属する年分の所得税および復興特別所得税の額から、それぞれ次の金額を控除します。ただし、継続してその納付することが確定した外国所得税額を実際に納付した日の属する年分において控除している場合には、その方法も認められます。

その年分の外国所得税額が所得税の控除限度額に満たない場合

外国税額控除額は、その年分の外国所得税額となります。

その年分の外国所得税額が所得税の控除限度額を超える場合

外国税額控除額は、その年分の所得税の控除限度額と、次の1または2のいずれか少ない方の金額の合計額となります。

1その年分の外国所得税額から所得税の控除限度額を差し引いた残額

2その年分の復興特別所得税の控除限度額

居住者に係る外国税額控除の繰越控除

次の場合には、居住者に係る外国税額控除の計算方法で述べた控除額に加え、その年分の前年以前3年内の各年から繰り越された外国所得税額または所得税の控除限度額を基に計算した一定の金額をその年分の所得税額から控除します。

外国所得税額が控除限度額を超える場合

その年において納付することとなる外国所得税額が、その年の所得税の控除限度額および復興特別所得税の控除限度額と地方税の控除限度額(その年の所得税の控除限度額に30パーセントを乗じた金額)との合計額を超える場合において、その年の前年以前3年内の各年の所得税の控除限度額のうち、その年に繰り越される部分の金額(以下「繰越控除限度額」といいます。)があるときは、その繰越控除限度額を限度として、その超える部分の金額をその年分の所得税額から控除します。

(注1)「繰越控除限度額」とは、その年の前年以前3年以内の各年の所得税の控除余裕額または地方税の控除余裕額を、最も古い年のものから順次に、かつ、同一年のものについては所得税の控除余裕額および地方税の控除余裕額の順に、その年の控除限度超過額に充てるものとした場合にその控除限度超過額に充てられることとなるその所得税の控除余裕額の合計額に相当する金額をいいます。

(注2)「所得税の控除余裕額」とは、その年において納付することとなる外国所得税額がその年の所得税の控除限度額に満たない場合におけるその所得税の控除限度額からその外国所得税額を控除した金額に相当する金額をいいます。

(注3)「地方税の控除余裕額」とは、その年において納付することとなる外国所得税額がその年の所得税および復興特別所得税の控除限度額を超えない場合には、その年の地方税の控除限度額に相当する金額を、その年において納付することとなる外国所得税額がその年の所得税および復興特別所得税の控除限度額を超え、かつ、その超える部分の金額がその年の地方税の控除限度額に満たない場合には、その地方税の控除限度額からその超える部分の金額を控除した金額に相当する金額をいいます。

(注4)「控除限度超過額」とは、その年において納付することとなる外国所得税額がその年の所得税および復興特別所得税の控除限度額と地方税の控除限度額との合計額を超える場合におけるその超える部分の金額に相当する金額をいいます。

外国所得税額が控除限度額に満たない場合

その年において納付することとなる外国所得税額がその年の所得税の控除限度額に満たない場合において、その年の前年以前3年内の各年において納付することとなった外国所得税額のうち、その年に繰り越される部分の金額(以下「繰越外国所得税額」といいます。)があるときは、その控除限度額からその年において納付することとなる外国所得税額を控除した残額を限度として、その繰越外国所得税額をその年分の所得税額から控除します。

控除限度額の計算式

(注)「繰越外国所得税額」とは、その年の前年以前3年以内の各年の控除限度超過額を最も古い年のものから順次その年の所得税の控除余裕額に充てるものとした場合にその所得税の控除余裕額に充てられることとなるその控除限度超過額の合計額に相当する金額です。

外国所得税額に異動が生じた場合

外国所得税額が減額された場合

居住者に係る外国税額控除の適用を受けた年の翌年以後7年内の各年において、その適用を受けた外国所得税額が減額された場合においてその減額されることとなった日の属する年分における外国税額控除等の計算は、次のとおりです。

1その減額されることとなった日の属する年(以下「減額に係る年」といいます。)において納付することとなる外国所得税額(以下「納付外国所得税額」といいます。)からその減額された外国所得税額(以下「減額外国所得税額」といいます。)に相当する金額を控除し、その控除後の金額につき外国税額控除を適用します。

2減額に係る年に納付外国所得税額がない場合または納付外国所得税額が減額外国所得税額に満たない場合には、減額に係る年の前年以前3年内の各年の控除限度超過額から、それぞれ減額外国所得税の全額または減額外国所得税のうち納付外国所得税額を超える部分の金額に相当する金額を控除し、その控除後の金額について外国税額控除を行います。

3減額外国所得税額のうち上記1および2の外国税額控除の適用額の調整に充てられない部分の金額は、外国所得税額が減額された年分の雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。

外国所得税額が増額された場合

居住者が外国所得税額につき居住者に係る外国税額控除の適用を受けた場合において、その適用を受けた年分後の年分にその外国所得税額の増額があり、かつ、居住者に係る外国税額控除の適用を受けるときは、増額した外国所得税額は、その増額のあった日の属する年分において新たに生じたものとして居住者に係る外国税額控除の計算を行います。

対象者または対象物

外国所得税を納付する居住者の方

手続き

申告等の方法

居住者に係る外国税額控除の適用を受けるためには、次の書類を確定申告書、修正申告書または更正請求書(以下「申告書等」といいます。)に添付する必要があります。この場合に外国税額控除として控除されるべき金額等は、一定の場合を除き、次の(1)の明細書に記載された金額が限度となります。

1「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」

2)外国所得税額を課されたことを証する書類

3)外国の法令により課される税の名称および金額、その税を納付することとなった日およびその納付の日または納付予定日、その税を課する外国またはその地方公共団体の名称ならびにその税が外国税額控除の対象となる外国所得税に該当することについての説明を記載した書類

4)外国所得税が減額され、上記「外国所得税額に異動が生じた場合」の「外国所得税額が減額された場合」の適用がある場合には、減額に係る年において減額された外国所得税額につきその減額された金額およびその減額されることとなった日ならびにその外国所得税額がその減額に係る年の前年以前の各年において控除されるべき金額の計算の基礎となったことについての説明を記載した書類

5)上記(3)の税を課されたことを証するその税に係る申告書の写しまたはこれに代わるべきその税に係る書類およびその税が既に納付されている場合にはその納付を証する書類(納税証明書や更正決定に係る通知書、賦課決定通知書、納税告知書、源泉徴収票などを含みます。)

6)国外源泉所得の金額の計算に関する明細を記載した書類

(注)国外事業所等を通じて行う事業に係る負債の利子がある場合で、所得税法施行令第221条の41項の規定の適用があるときは、「国外事業所等に帰せられるべき純資産に対応する負債の利子の必要経費不算入額の計算及び国外事業所等帰属純資産相当額の計算に関する明細書」も添付してください。

また、上記「居住者に係る外国税額控除の繰越控除」で述べたような繰越控除限度額や繰越外国所得税額がある場合で外国税額控除の繰越控除をするときは、それらに係る年のうち最も古い年以後の各年について、その各年の控除限度額やその各年において納付することとなった外国所得税額を記載した「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」と申告書等を提出し、かつ、居住者に係る外国税額控除の繰越控除の適用を受けようとする年分の申告書等にこれらの控除を受ける金額を記載するとともに、「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」を添付する必要があります。

なお、このときの外国税額控除額として控除されるべき金額等は、一定の場合を除き、その各年分の申告書等に添付した「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」にその各年の控除限度額やその各年において納付することとなった外国所得税額等として記載した金額を基礎として計算した金額が限度となります。

作成が必要な書類

次の場合には、それぞれの書類を作成する必要があります。

1 所得税法施行令第221条の36項または第221条の62項の規定による共通費用の額の配分を行った場合

(1)共通費用の額の配分の基礎となる費用の明細および内容を記載した書類

(2)合理的と認められる基準により配分するための計算方法の明細を記載した書類

(3)(2)の計算方法が合理的であるとする理由を記載した書類

2 他の者と行った取引のうち、国外所得金額の計算上、その取引から生ずる所得が国外事業所等に帰せられるものがある場合

(1)国外事業所等に帰せられる取引(以下「国外事業所等帰属外部取引」といいます。)の内容を記載した書類

(2)国外事業所等および事業場等が国外事業所等帰属外部取引において使用した資産の明細並びにその国外事業所等帰属外部取引にかかる負債の明細を記載した書類

(3)国外事業所等および事業場等が国外事業所等帰属外部取引において果たす機能並びにその機能に関連するリスクに係る事項を記載した書類

(4)国外事業所等および事業場等が国外事業所等帰属外部取引において果たした機能に関連する部門並びにその部門の業務の内容を記載した書類

3 事業場等と国外事業所等との間の資産の移転、役務の提供その他の事実が内部取引(国外事業所等と事業場等との間で行われた資産の移転、役務の提供その他の事実で、独立の事業者の間で同様の事実があったとしたならば、これらの事業者の間で、資産の販売、資産の購入、役務の提供その他の取引が行われたと認められるものをいいます。)に該当する場合

(1)国外事業所等と事業場等との間の内部取引に該当する資産の移転、役務の提供その他の事実を記載した注文書、契約書などの一定の書類

(2)国外事業所等および事業場等が内部取引において使用した資産の明細並びにその内部取引に係る負債の明細

(3)国外事業所等および事業場等が内部取引において果たす機能並びにその機能に関連するリスクに係る事項を記載した書類

(4)国外事業所等および事業場等が内部取引において果たした機能に関連する部門並びにその部門の業務の内容を記載した書類

(5) その他内部取引に関連する事実(資産の移転、役務の提供その他内部取引に関連して生じた事実をいいます。)が生じたことを証する書類

 

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非課税財産
1. 相続人の取得した生命保険等のうち「500万円×法定相続人数」の数を乗じた金額。
2. 相続人の取得した死亡退職金などのうち「500万円×法定相続人数」の額まで
3. 墓所、霊廟、祭具
4. 香典
5. 遺族年金
6. 弔慰金 業務上の死亡…死亡時の普通給与の3年分、その他の死亡…死亡時の普通給与の6ヶ月分
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民法上の養子
養子縁組とは
◆縁組を行うことにより法律上の親子関係をもつことができる制度
効用
◆扶養の「権利義務」「相続権」が生じる。「嫡出子」となる
養子縁組の種類
◆普通養子、特別養子…実親との親子関係がなくなり養親のみが親
孫の養子縁組のすすめ方
◆自分の孫の場合裁判所の許可は要らない(15歳未満でも)
結婚している孫は夫婦ともに養子にしなければなりませんか?
◆どちらか一方だけでも縁組は可能。ただし孫の配偶者の同意必要
改姓はしなければなりませんか?
◆原則…養子は養親の氏を称する
◆例外…婚姻によって氏を改めた者は婚姻の際に定められた氏を称すべき間は子の限りではない
養子は民法では何人でもなれ、相続人になれる
◆ただし遺産に係る基礎控除・生命保険退職金の非課税計算は人数に関係させない
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養子の人数
つぎの人数だけが法定相続人の数に算入されます。
○実子がある場合・・・1人
○実子がない場合・・・2人
相続
差額1,520万円安くなる
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相続税の計算方法
純資差額
基礎控除
課税遺産額
◆2億
4,800万 1.52億
仮の分割
◆妻 1,52億×1/2=7,600万
◆子 1,52億×1/4=3,800万
◆子 1,52億×1/4=3,800万
相続税の総額
◆妻 7,600万×30%−700万=1,580万 相続税の総額
2,700万円
◆子 3,800万×20%−200万=560万
◆子 3,800万×20%−200万=560万
相続税の速算表
法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
1,000万円超〜3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超〜5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超〜1億円以下 30% 700万円
1億円超〜2億円以下 40% 1,700万円
2億円超〜3億円以下 45% 2,700万円
3億円超〜6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円
(計算例) 平成27年1月1日から
法定相続分に応ずる取得金額が8,000万円の場合
8,000万円×30%-700万円=1,700万円
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相続税の納付
現金納付
◆ただし金銭による相続税の納税が困難な場合は次によることができる
相続税の延納

区分

延納期間
(
最高)

延納利子税割合
(年割合)

特例割合※

不動産等の割合が75%以上の場合

@動産等に係る延納相続税額

10

5.4

0.6

A不動産等に係る延納相続税額(Bを除く)

20

3.6

0.4

B森林計画立木の割合が20%以上の森林計画立木に係る延納相続税額

20

1.2

0.1

不動産等の割合が50%以上75%未満の場合

C動産等に係る延納相続税額

10

5.4

0.6

D不動産等に係る延納相続税額(Eを除く)

15

3.6

0.4

E森林計画立木の割合が20%以上の森林計画立木に係る延納相続税額

20

1.2

0.1

不動産等の割合が50%未満の場合

F一般の延納相続税額(G、HおよびIを除く)

5

6.0

0.7

G立木の割合が30%を超える場合の立木に係る延納相続税額(Iを除く)

5

4.8

0.5

H特別緑地保全地区等内の土地に係る延納相続税額

5

4.2

0.5

I森林計画立木の割合が20%以上の森林計画立木に係る延納相続税額

5

1.2

0.1

相続税の物納
◆実測 収納価額は、相続税を計算した時の評価となります
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相続税の申告・納付
◇相続税の申告期限
相続の開始を知った日の翌日から10ヶ月以内です
◇期限後納付
その翌日から実際には納付日までの間について、
年8.7% (納期限の翌日から2ヶ月以内は2.4% 
ただし18年は特例基準割合年1.8%)
の割合で計算した延滞税がかかります。
◇加算税
・無申告加算税・・・基礎税額 15%
・過少申告加算税・・・ 10%
・重加算税・・・ 35%
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相続税の納税猶予制度
農地を相続した場合、通常の評価ではなく低い農業投資価格で評価し、
実際の差額に対応する相続税の納税が猶予される。
◇静岡県 田・・・81万円 ◇畑・・・61万円(1000u当り) 愛知県 田85万円 畑64万円
納税猶予される期限
その相続人が死亡した場合・・・その死亡した日
◇その相続税の申告期限から・・・20年を経過した日
納税猶予の全部が取り消される場合
◇農地に面積の20%を超えて任意譲渡。 ただし土地収用法は面積制限はない。
◇利子税・・・年0.5%
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贈与税
受贈財産の合計額−基礎控除(110万円)=課税価格
◇遺産の再分割すると贈与税が課税される。
◇子供に現金を贈与しても、通帳・印鑑が父が所持していては財産の移転は認められない
非課税財産
◇生活費・教育費・香典・離婚に伴う財産分等

平成2541日から令和5331日までの間に、教育資金管理契約を締結する日において30歳未満の方(以下「受贈者」といいます。)が、教育資金に充てるため、金融機関等とのその教育資金管理契約に基づき、受贈者の直系尊属(父母や祖父母など。以下「贈与者」といいます。)から信託受益権を取得した場合、書面による贈与により取得した金銭を銀行等に預入をした場合または書面による贈与により取得した金銭等で証券会社等で有価証券を購入した場合には、その信託受益権または金銭等の価額のうち1,500万円までの金額に相当する部分の価額については、取扱金融機関の営業所等を経由して教育資金非課税申告書を提出することにより、受贈者の贈与税が非課税となります(注1)。

(注1)信託受益権または金銭等を取得した日の属する年の前年分の受贈者の所得税に係る合計所得金額1,000万円を超える場合には、この非課税制度の適用を受けることができません (平成3141日以後に取得する信託受益権または金銭等に係る贈与税について適用されます。)。

契約期間中に贈与者が死亡した場合

契約期間中に贈与者が死亡した場合には、原則として(注2)、その死亡日における非課税拠出額(注3)から教育資金支出額(注4)(学校等以外の者に支払われる金銭については、500万円を限度とします。)を控除した残額に、一定期間内にその贈与者から取得(注5)をした信託受益権または金銭等のうち、この非課税制度の適用を受けたものに相当する部分の価額がその非課税拠出額のうちに占める割合を乗じて算出した金額(以下「管理残額」(注6)といいます。)を、贈与者から相続等により取得したこととされます(注7)。

(注2)贈与者の死亡日において受贈者が23歳未満である場合、学校等に在学している場合や平成3141日以後に取得した信託受益権または金銭等がない場合など、一定の場合には相続等により取得したこととされません。

(注3)「非課税拠出額」とは、教育資金非課税申告書または追加教育資金非課税申告書にこの非課税制度の適用を受けるものとして記載された金額の合計額(1,500万円を限度とします。)をいいます。

(注4)「教育資金支出額」とは、金融機関等の営業所等において、教育資金の支払の事実を証する書類等(領収書等)により教育資金の支払の事実が確認され、かつ、記録された金額の合計額をいいます。

(注5)具体的には、平成3141日から令和3331日までの間に取得したもののうち贈与者の死亡前3年以内に取得したもの、および令和341日以後に取得したものが対象となります。

 

 

贈与税の配偶者控除

配偶者の税額の軽減とは、被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した正味の遺産額が、次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかからないという制度です。

(注)?この制度の対象となる財産には、隠蔽または仮装されていた財産は含まれません。

1)?16千万円

2)?配偶者の法定相続分相当額

この配偶者の税額軽減は、配偶者が遺産分割などで実際に取得した財産を基に計算されることになっています。

したがって、相続税の申告期限までに分割されていない財産は税額軽減の対象になりません。

ただし、相続税の申告書または更正の請求書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付した上で、申告期限までに分割されなかった財産について申告期限から3年以内に分割したときは、税額軽減の対象になります。

なお、相続税の申告期限から3年を経過する日までに分割できないやむを得ない事情があり、税務署長の承認を受けた場合で、その事情がなくなった日の翌日から4か月以内に分割されたときも、税額軽減の対象になります。

 

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親子間の住宅取得資金贈与の特例
・親から子や孫への住宅取得のための金銭贈与
・すでに住宅資金贈与の適用をうけたものを除く
・住宅取得者の合計取得金額が2,000万円以下
・贈与を受けた年の1月1日において18歳以上であること。
・床面積が40u以上
・贈与額の500万円まで無税一般住宅・省エネ1,000万円
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遺言を特に書く必要がある人
・子供がなく、配偶者と親か兄弟が相続人となる場合
・先妻の子と後妻の子がいる場合
・子供の中で特別に財産を与えたいものがいる場合
・相続権のない孫や兄弟に遺産を与えさせたい場合
・子供の嫁に財産の一部を与えたい場合
・推定相続人の中に行方不明者がいる場合
・内縁の妻に認知した子供がいる場合
自筆証書遺言書を作るときに注意すること
・全文を必ず自筆します。遺言書の「別紙」として添付する財産目録については、パソコンで作成してもOK
・遺言書作成も自筆で記入します
・氏名も自筆
・押印は、実印でも認め印でもよい
・遺言書は封印するかしないかはどちらでもよい
・法定相続人の場合は「妻○○」「長男○○」とか特定で十分です
・相続人に対しては「相続させる」相続人以外は「遺贈」登録免許税
◇遺贈  不動産の価額の20/1000  相続  4/1000
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遺言書
遺言書の書き方

 

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公正証書遺言書
公正証書遺言書の作り方
◇公証人役場に、証人2人と本人と出向く
◇遺言書が遺言の内容を公証人に後述する
◇各自が署名押印する
準備する書類等
◇遺言者の印鑑証明1通
◇改正原戸籍謄本
◇不動産登記簿の謄本
◇固定資産税評価証明書
◇証人の住所・氏名・生年月日・職業の分かるメモ
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